HOME > 理学部について > 「理学」って何? > 神様が描いた設計図を「物理学」で解明しよう!

「理学」って何?

神様が描いた設計図を「物理学」で解明しよう!

神様が描いた設計図を「物理学」で解明しよう!

 「人間って宇宙の歴史の中でどのように作られたのだろう」。「宇宙ってどれくらいの広さなのだろう。どんな形をしているのだろう」。宇宙のすべてを理解することは、私たち人類の憧れでもありますよね。現在、世界中のさまざまな物理学者が、これらの問に実証科学として答えつつあり、1981年佐藤勝彦とアメリカのアラン・グースが別々に提唱した「インフレーション宇宙論」や、2002年ノーベル賞を受賞した東大名誉教授・小柴昌俊の「ニュートリノ天文学」などのように、多くの日本人物理学者が宇宙の謎の解明に貢献しています。

 古代ギリシャの人々は、宇宙が無限であると考えた時も、また有限であると考えた時も必ず困難が生じることをすでに知っていたと言われています。この例のように、「宇宙」は古くから人類のテーマであったことが分かります。科学的に宇宙の歴史について考えることが可能となったのは1915年以降。ドイツの理論物理学者アルベルト・アインシュタインが一般相対性理論を発表してからです。アインシュタインの重力理論を研究していた物理学者や数学者は、相対論のもともとの方程式に宇宙の膨張や収縮を表すことができる解を発見しました。さらに、カリフォルニアのカーネギー天文台で研究していたエドウィン・ハッブルは、多数の遠方銀河の赤方偏移と距離を測り、変光星の明るさを利用して銀河までの距離を求めました。その結果、遠くの銀河ほど速く地球から遠ざかることが分かり、宇宙の膨張が立証されたのです。この立証によって、過去の宇宙は小さかったことが分かり、今日ではアメリカの物理学者ジョージ・ガモフの「小さな火の玉から宇宙は始まった」という説が有力視され、後に「ビッグバン宇宙論」と呼ばれるようになりました。

 もう一つ、ガモフが予言していた「宇宙背景放射」は、その予言の24年後にアメリカのベル電話研究所のアーノ・ペンジアスとロバート・ウィルソンによって発見されました。「宇宙背景放射」とは、宇宙空間の全域からほぼ均等に観測される、絶対温度3度のマイクロ波の背景放射のことです。研究所の二人は、何とアンテナの雑音を直す研究中、偶然に発見したといいます。この発見から、過去の宇宙は高温・高密度の状態であったことが実証され、ビッグバン宇宙論は世界中のほとんどの天文学者に受け容れられるようになったのです。このように、「物理学」は、夢とロマンに満ちた学問です。時には、宇宙だけではなく、物質の粒子を探究して人間の不思議に迫る研究や、超伝導の研究、光ファイバーにも利用される可視光レーザーの探究など、社会に役立つ技術開発研究も視野に入る幅広い学問です。みなさんも「物理学」で、好奇心の芽を育ててみませんか。

<前のページへ

このページの先頭へ