オープンユニバーシティ

 高校生や保護者,一般市民の皆さんに北大を知っていただくための「大学開放」が,7月30日(日)に全学一斉に行われました。
 理学部においても,当日午前の部と午後の部の2回に分けて実施され,5号館低層棟2階の大講堂に道内外約140校から454人(道内379人,道外75人)が参加しました。
 岡田学部長の歓迎挨拶に続いて,各学科長・学科委員等から学科・分野の教育内容等について紹介が行われ,高校生たちは真剣な眼差しで聞き入っていました。
 また,今年度は,北海道大学科学技術コミュニケーション・フォーラム(代表:杉山滋郎教授)の協力を得て,「先生・先輩に聞いてみよう」のコーナーを設けました。
北海道大学科学技術コミュニケーション・フォーラムによる司会・進行のもと,理学部在籍学生の協力を得て,学生各自の研究紹介を行った後,参加者との質疑応答などを行いました。

体験入学

 オープンユニバーシティ翌日の7月31日(月)に理学部体験入学が行われました。
高校生に,自然科学への関心を呼び起こすとともに,理学部で行われている教育・研究の実際を理解してもらうため,「体験入学」として始められたこの催しは,今年で15回目になります。
 平成8年度から,文部省(現文部科学省)の委託研究事業として続けられてきた「高校生のための数学講座」をはじめ,5学科6学科目のすべてが平成18年度の体験入学に取り組み,理学部全体として計23コースが実施されました。
 今年の体験入学には,道外からの32校を含め74校から合計192人もの高校生たちが参加しました。
 各コースにおける体験入学が終了した後,大講堂に集合した参加者に,修了証書授与式が行われ,参加者代表として熊本県から参加してくれた生徒に岡田学部長から修了証書が授与されました。

 体験入学に参加した生徒からは,多くの感想文が寄せられました。以下に,生徒たちから寄せられた感想文のうち,各コースに関係する一部を紹介いたします。


【写真】オープンユニバーシティで歓迎の挨拶を述べる岡田学部長(中央下)
 「お宝紹介」 の理学部生(左上)と真剣に聞き入る参加高校生たち


《感想文の抜粋》

数学科 「高校生のための数学講座」
数学がまるで関係ないようなところでも数学を応用させていることがわかった。数学は色々な分野に応用できるので,さらに数学への興味がわいた。
数学の講義は難しい話ではあったが興味を持って聞くことができた。数学が日常の現象と深く関わっていることに驚いた。今回のような講座を受けられて,とてもよい時間を過ごせた。
内容が高校数学を使っての説明なので,理解しやすく楽しかった。学校上,大学には行かなくてもいいが,もし行くとなった場合,大学とはどういうものか,ということに非常に役に立った。

物理学科 「極低温の世界 ―液体ヘリウムの超流動―」
今日の体験では,少しですが,この学校ではどのような授業方針で授業を行うか,や,同じ大学に入学しようとしている人がどれくらいのレベルなのかが分かって,とても為になりました。それに,実験の設備の良さや,自分がどのような実験,どのような授業を,おもしろいと思ったりするのか分かり,自分のなりたい職業の参考になりました。
普段,体験することのできない,貴重な経験ができてよかったです。午前中の授業は難しかったけど,知っていることが少しあったりして,知識も増やすことができて充実した時間を過ごすことができました。よりいっそう北大に入りたいという気持ちが強くなりました。

物理学科 「高温超伝導」
講義は2つともレベルの高い話をしていて,大学生がどの位難しい講義を受けているのかが,ありありと伝わってきたのが良かった。また,実習形式でやった超伝導では,マイスナー効果を用いたものの経験を通して超伝導を分かりやすく学習できて良かった。
講義の内容はとても高度なものだと思いました。しかし,講師の人たちのわかりやすい説明のおかげで,なんとか理解できたような気がします。午後からは,超伝導の実験や,理学部内の施設の見学で,とても興味深い内容となりました。

物理学科 「マイクロ波と生体の相互作用(携帯電話って大丈夫?)」
講義の内容はとても分かりやすく,比較的身近な例で,最先端の研究を知ることができ,とても面白かった。また実習の方も,聞きたいこともその場で聞くことができた。実際に研究施設を使っての実験も興味深いものであり,物理の研究の側面を知ることができて,有意義な時間を過ごすことができた。このように楽しませて頂き,とてもうれしく思っています。ありがとうございました。

化学科 「色と光で見る化学の世界」
学部・学科内の様子がわかり,とても充実していたと思います。学校の化学の内容で,一番好きではなかった有機化学の分野が,興味深い実験とわかりやすい解説で,好きになりました。そして,化学に対する関心がより深まり,ますます大学への思いが深まりました。このコースの講師のみなさんが大変フレンドリーでうれしかったです。今日はありがとうございました。
本格的な実験操作を体験させてもらうことができたし,色が変わるという変化ははっきりと目で見てわかるものなのでとてもおもしろかったです。先生や院生のかたもとても親切で,講義もわかりやすくおもしろいものでした。

化学科 「遺伝子(DNA)を増やす」
各テーマ少人数なので,話しやすかったし,質問しやすかったです。今回,初めて理学部に来たのですが,大講堂や研究室を見て,ここなら勉強ができるな,と感じました。実験自体は失敗に終わってしまったのは残念ですが,ぜひ,こんどは,大学に入ってから成功させたいです。
実験の内容は少し難しいところもありましたが,だいたいの仕組みを理解できてよかったです。高校の生物の時間に勉強したこともあり,とても身近に感じることができました。また,高校では扱わない実験器具を使ったり,研究室の雰囲気を感じることができ,とてもいい経験になりました。

化学科 「結晶の析出を観察する」
きちんと結晶を析出することができ,実際に初めて見たのでいい経験になりました。大学院生の方がていねいに教えてくださったおかげで,とても楽しめました。知らない物質などたくさんありました。
1日とても有意義な時間を過ごすことが出来ました!!ぜひ頑張って北大理学部に入りたいです。
多くの実験ができ,とても楽しく,いろいろ学べました。参加して成功でした。もっと多くの実験を体験したかったです。結晶の析出までの道のり,反応結果がすばらしかったです,将来はこういう所に入ってみたいです!!TAの方が優しく教えてくれ,感謝しています,ありがとうございました!

生物科学科(生物学分野) 「北大植物園淡水生動物相の解明」
今まで淡水生動物をつかまえたことはあったけれど,つかまえて顕微鏡で観察して,それを図鑑で調べたのは,新しい発見があり,とても楽しかった。採集した生物をエタノールづけにして,これからも保存する方法を教えていただいたので,今年の夏に海に行った時は,エタノールとビンを必ず持っていき,新生物を発見しようと思った。今日の体験入学は,自分の進路を考える上で,とても役に立ち,とても感謝です。
この体験入学を通して生き物を調べるためには,とても地道な作業が必要だとわかった。これから川や池などへ行ったときは,たくさんの生き物が小さな範囲にたくさんいるんだなということを考えながら見てみようと思った。

生物科学科(生物学分野) 「神経細胞・グリア細胞に接してみよう」
生物Tを学んだだけの状態でしたが,わかりやすい説明だったのでグリア細胞に親しみがもてました。特にHAPIcellは染色して顕微鏡で観ると天の川みたいですごくきれいだと思いました。
学校であまり生物の細胞を観察する機会がなかったので,昔に酢酸カーミンで核の染色を行って依頼の染色実験ができて,なかなか面白かった。

生物科学科(生物学分野) 「動物の作り方となおし方(発生と再生を学ぶ)」
高校でやる「生物」とは違い,専門的な事をたくさん見れて,有意義な一日でした。おたまじゃくしの脳の切除をしたり,電顕を使ったりする機会は,めったになく,来てよかったと思います。貴重な体験をさせていただき,ありがとうございました。

生物科学科(生物学分野) 「生命の多様性と連続性を保証する仕組み(生殖生物学)を学ぼう」
今回は,カエルやメダカなど実際に使い,リアルタイムで卵割の様子を見ることができ楽しかったです。高校の教科書で見る図と同じもの,逆に見たことが無いものもあり,興味深く感じました。
カエルの受精では,私が受精させた卵が圧倒的に死んでしまったことが残念です。
実際に卵割が進んで行く様子等が見られて楽しかったです。温度でかなり発生の進む速さが違うのがわかりました。大学の中でどんなことをしているのか普段あまり知る機会がないので,今回研究室の中を少し見せて頂いて参考になりました。

生物科学科(生物学分野) 「目に見えない生物・細菌とその利用」
テーマにはなかったDNAの話なども聞けて,いろいろと詳しく知ることができ,とてもためになった。他の大学で体験授業なども受けたことがあったが,先生が前で講義しているのを聞いたりするだけのものが多く,今回はかなり少人数で実際実験をたくさんできたので楽しかった。
制限酵素の働きは授業でならったけど,実際にやってみるのは初めてだったのでとても楽しかったし,授業の内容がもっと理解できた。細菌は前から見てみたいと思っていたけれど,実際に見てみるとその多さにとても驚いた。

生物科学科(生物学分野) 「藻類の多様性を探る」
透過型・走査型電子顕微鏡は前から扱ってみたかったので,今回実際に自分で操作させてもらうことができて感動しました。藻類は火星移住計画でのO2をつくる材料として使われる可能性があったりと,まだ研究の余地がたくさんあると思います。ぜひ,北大に入って生物学の研究に携わりたいと思いました。
培養室は様々なものが置いてあってすごく興味がわいた。ペーパークロマトグラフィーの実験では自分のやった分の結果が上手くでるか心配だったが,良い指導のお陰か上手く出て安心した。一番最初に説明をきちんとしていただいたので次の実習にスムーズに入ることができた。

生物科学科(生物学分野) 「植物の発生を考える」
とても楽しかったです!!顕微鏡が好きなのでいい経験ができた。今までずっと見たかったDNAの配列も見れたし,胚の仕組みについてさらに知ることができた。普段できないことができ,ますます生物が好きになった。ありがとうございました!!!

生物科学科(高分子機能学分野) 「頭はどうやってできる? −カエルの卵で調べよう−」
カエルの発生はちょうど学校で習ったところだったので,卵が分裂していく動画が見られたりして,改めてわかることが多かったです。講義の中には,難しくてよくわからないことも色々とあったけれど,研究室の雰囲気を少しでも感じられたのが一番良かったです。
実際の大学の機械などを初めて見て,高校とは全然違うことに驚いて,こんな大学で勉強してみたいと思いました。大学は,自分で課題を見つけてそれを解決したら,さらに問題を見つけてまた課題を解決していくのがすごいと思ったし,そのようなことのできる大学生になりたいと思いました。

生物科学科(高分子機能学分野) 「ゲルから筋肉を作ろう −インテリジェントゲルの最前線−」
ゲルが電気を通すことによって曲がったり,吸水性ポリマーに水を入れてゲルを作ったりしてとても楽しかったです。形状記憶ゲルを曲げるのもおもしろいですし,一番強いゲルを半分にちぎったときはかなりうれしかったです。もし再来年,学力が及べば理学部に行きたいです。その時はよろしくお願いします!
今回初めてこのような体験入学に参加させて頂いたんですけれども,ほとんど理学部について知らなかった私も理解でき,実際にゲルを作ることができて,とても充実した一日を過ごすことができました。

生物科学科(高分子機能学分野) 「細胞内のタンパク質を光らせてみよう」
先生も大学生の皆さんもとてもおもしろくて親切で,1日がはやく感じました。思ったよりも地味な作業続きで意外だったけれど,光ってる細胞を見たときは本当に感動して,うれしかったです。
最初の説明の時点では,専門的な用語などまったくわからないし,タンパク質がどう光るのかも想像できなかったけれど,学生のみなさんが親切に教えてくれて,とても楽しかったです。実験は始めはうまく出来るか不安だったけれど,うまく光って,とても充実した体験入学になりました。

生物科学科(高分子機能学分野) 「アトムの磁力でタンパク質をしらべつくす!」
一番目に希望していたコースとちがい,少し残念に思っていたけれど,参加してみると,分子モデルを作ったり,原子レベルでの実験の内容や実験器具の説明などにとても興味がわいて,今まで思っていたことと現実の違いに気づけたし,生物に対する自分自身の考え方もわかって,自分にとってとても勉強になりました。
本当の基本からタンパク質(ほぼアミノ酸について)教えていただき,だいたいよく理解できたと思います。また,分子の模型を組み立てたりしたので授業や本でぼんやりとしかどういうものかわかっていなかったものが構造がはっきりとイメージ出来るようになれたような気がします。

生物科学科(高分子機能学分野) 「DNA鑑定をしてみよう」
最初は緊張していましたが担当して下さった方が,優しくかつ丁寧に高分子機能学ではどのようなことをしているのかなど教室案内を含め,非常に多くのことを教えて下さいました。
今まで見たことのない実験器具をたくさん見ることができて,とても感動しました。
授業の内容はけっこう難しかったです。ですが,実験はとても楽しかった。今はまだよくしくみが理解できていないけれど,今後分かるように努力していきたい。

地球科学科 「惑星を作る」
とても有意義に過ごすことができました。理学部はかたいイメージがありましたが,先生は全く違いとてもおもしろい先生でした。でもただおもしろい訳ではなくて,深みを感じたりもしました。今日は来て良かったなあ,と思いました。これから勉強がんばって,ぜひ入りたいと思います。
実際に北大へ来たのは初めてで,不安でいっぱいでしたが,教授がとてもユニークな人で,すぐ他の高校生の方たちと打ち解けることができました。あと,隕石の写真をみれたり,手にとったりすることができて,嬉しかったです。幸せいっぱいの一日でした。

地球科学科 「地球のすがた」
重力をはかるなんて想像していなかったのでおどろき,楽しむことができました。大学では色々な機械を使って本当に細かいことまで実験できるということが分かり,「大学生になったらこういうことができる」という実感がわきました。
地震と火山は中学の時に学んだのと同じようなことをしたが,新たに雷と電磁気の勉強をした。電磁気の勉強は難しく,複雑だったので,次に勉強するときには,十分に理解できるように努力したい。今回の体験入学はとても良い経験だった。

地球科学科 「自然を探る」
先生方がとてもやさしく,講義もわかりやすくおもしろかったです。顕微鏡で見た軽石などもすごく綺麗でした。初めて見たのでとても感動しました。また,気候変動についての講義は,プリントもカラーでわかりやすかったです。最後に見た波は,もう驚きでした。装置を見たのも初めてでしたし,波は思わず見入ってしまうくらいでした。
最後の波の実験が一番興味深かった。波によって水分子の動き方が違うなんて,おどろいた。