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柁原先生の記載した新種ヒモムシが英国の新聞で紹介されました。

多様性生物学講座の准教授・柁原宏先生がノーステック財団の助成を受けて調査研究を行い、米カリフォルニア大学サンタバーバラ校アーマンド・キューリス教授と共著でZooKeys誌に新種記載論文を公表したタラバカニヒモムシ(和名新称;学名は「タラバガニの卵の殺し屋」を意味するOvicides paralithodis)の紹介記事が英ガーディアン紙の連載コラム「New to nature」に掲載されました。
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タラバカニヒモムシは北海道からアラスカにかけて分布するカヒニモムシ科の単針類紐形動物です。同科の他の種と同様、吻の先端の針を使ってカニの卵に孔をあけ、中身を吸い取るそうです。メスの体長は1cm、オスはその半分程度で、北海道の調査地点での寄生率はそれほど高くありませんでしたが、アラスカで過去に大流行した際には複数の調査地点で100%に達したこともあるそうです。カニは腹肢に卵を付着させて抱卵しますが、アラスカ・コディアック島にあるテラー湾Terror Bayでの調査では、1本の腹肢についている卵塊から最大2万4千個体のヒモムシが観察されたそうです。タラバガニにとってまさしく「恐怖湾Terror Bay」と言えるでしょう。
タラバガニは1960年代にバレンツ海へ移植され、現在その分布がノルウェー領海やスバールバル諸島まで拡大していることが問題になっていますが、これらの海域からはタラバガニヒモムシは見つかっていないようです。移植されたタラバガニがカニヒモムシに感染していなかったことが移入先での個体群拡大の原因の一つなのかもしれません。
柁原先生によると「カニの種類の数と同じ種類のカニヒモムシがいても不思議ではないが、日本国内で知られているものは今回のタラバカニヒモムシが2例目であり、その多様性や生態にはまだまだ解明すべきことは多い」そうです。

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