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シロイヌナズナ自然集団における遺伝的多様性の解析

形態機能学講座IIIの伊藤助教グループは、モデル植物であるシロイヌナズナを用いて高温で活性化するレトロトランスポゾンについて解析しました。シロイヌナズナの生息地は世界の温帯に広く分布しており、1,000を超える自然集団が同定されています。シロイヌナズナは自殖性の植物であるため遺伝的に固定した集団が世界各地から採種され保存してあります。そのため、遺伝的な多様性を解析する良いモデル生物です。今回形態機能学講座IIIの卒業生である升田誠二さんを中心として、シロイヌナズナの自然集団をもちいて高温ストレスで活性化するレトロトランスポゾンONSENのDNA配列の特徴や、コピー数、高温に対する活性化などを解析しました。その結果、集団間でONSENのコピー数が多様であることや、転写活性を失ったもののみをもつ集団などを見つけました。ONSENは高温で活性化するため、気温の高い地域に生息する集団ではコピー数の増加が期待されたのですが、そのような傾向は見られず、コピー数の増大は必ずしも宿主にとってメリットとなるわけではないことが示唆されました。

発表論文: Seiji Masuda, Kosuke Nozawa, Wataru Matsunaga, Yukari Masuta, Akira Kawabe, Atsushi Kato, Hidetaka Ito (2016) Characterization of a heat-activated retrotransposon in natural accessions of Arabidopsis thaliana. Genes Genet. Syst. 91(6): 293-299. (https://www.jstage.jst.go.jp/article/ggs/91/6/91_16-00045/_article)

 

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