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「生物の科学 遺伝」発刊のお知らせ

伝統ある日本語の雑誌「遺伝」の2017年第4号形態機能学系の伊藤秀臣助教多様性生物学系の柁原宏准教授が寄稿しました。今回は2つの特集が組まれていて、伊藤先生と柁原先生はそれぞれの特集に寄稿しています。是非一度目を通していただければと思います。

1つ目の特集は「遺伝学はこんなに面白い!—多様性の学問としての遺伝学」です。多様性の学問としての遺伝学の魅力を、卑近な生き物を例にとって、形態的観点やヒトの病気に関わる遺伝・エピゲノム研究を通してわかりやすく紹介しています。

伊藤先生による解説:動く遺伝子トランスポゾンは、われわれヒトを含むさまざまな生物に存在するゲノムの1構成要素です。近年、トランスポゾンが環境ストレスによって活性化することや、トランスポゾンの転移が環境適応やゲノム進化の原動力になり得ることが明らかになってきました。今回は、トランスポゾンと宿主の関係について、環境適応やゲノム進化の視点から解説しました。

2つ目の特集は「浅海の微小動物(メイオベントス)の多様性と進化」です。海岸の砂の隙間のような微小な空間は、多様な生物たちが適応を遂げた「進化の実験場」とも呼ばれていて、ここに生息するメイオベントスと呼ばれる特殊化した小型の底生動物たちに関して解説されています。

柁原先生による解説:ヒモムシのように体の柔らかい間隙性動物の体系学的研究においては、生時の形態を記録する必要があるのと同時に遺伝子の塩基配列情報に基づいた分子分類学の手法が不可欠である場合が多く、硬い体を持つ動物に比べて多様性の解明が遅れています。今回は、間隙性ヒモムシ類サザレヒモ属の研究を解説し、日本産種の研究の現状と問題を紹介しました。

 

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