
研究紹介
セントロソームとは円筒状で、微小管からなる3連管が9つ組み合わさってできている1対のセントリオールとそれを取り巻くように存在するセントリオール周辺物質(ex. γーチューブリン、セントリン、ペリセントリン)からなり、微小管形成中心としての働きを有するオルガネラを指します。セントロソームに含まれるセントリオールは鞭毛を有する原生生物や、生活環のある時期に形成される遊泳性細胞における鞭毛基底小体として鞭毛伸長や複製にも関わっています。セントリオールの構造は真核細胞において普遍的であるにも関わらず、セントリオールの起源、機能には不明な点が多く、生化学的解析がもっとも進んでいないオルガネラといえます。私は、褐藻植物細胞には生活史を通して、常にセントリオールが存在していること、有性生殖様式(同型配偶子接合、異型配偶子接合、卵生殖)がバラエティーに富んでいること、そして比較的容易に受精を誘導させることが可能なことから、褐藻植物を材料として「褐藻植物の有性生殖におけるセントリオール、セントロソームの挙動と機能解析」をテーマとして研究をすすめています。
キーワード:褐藻植物、有性生殖、セントリオール、セントロソーム、
セントリオールの父性遺伝、
紡錘体形成、
細胞質分裂
受賞
1998年度日本藻類学会論文賞
Nagasato, C., Motomura, T. & Ichimura, T.: Selective disappearance of maternal centrioles occurs after fertilization in an anisogamous brown alga Cutleria cylindrica (Cutleriales, Phaeophyceae): Paternal inheritance of centrioles is universal in the brwon algae. Phycological Research 46(3):191-198.
第7回国際藻類学会議 (2001年 ギリシャ)The Geroge F. Papenfuss Poster Award
Nagasato, C. & Motomura, T.: Function of the cnetrosome for mitosis and cytokinesis in brown algal cells.
