多細胞化の仕組みをさぐる

多細胞化の仕組みをさぐる

植物は独自の細胞間コミュニケーションを行っています。その代表的なものは原形質連絡とよばれるもので、植物の各細胞は原形質連絡によりつながっており、この通路をmRNAや低分子RNAあるいはタンパク質が移動することで、細胞の分化状態や外部環境シグナルの伝達が制御されています。私たちは最近、このような細胞間コミュニケーションを可視化し、定量解析できる実験系の開発に成功しました(図)。この系を用い、ライブセルイメージングと数理解析を組み合わせることで、原形質連絡を介した細胞間コミュニケーションの分子制御機構を解明し、植物特有の情報伝達を明らかにし、“植物の感覚”に迫りたいと考えています。