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小林 達夫 |
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教授 |
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kobayashi_@_particle.sci.hokudai.ac.jp (Please replace "_@_" with "@") |
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標準模型は、電弱スケールの理論として実験的に確立した理論です。
しかし、その理論の構造(ゲージ群の構造やクォーク・レプトンの世代構造)の
内在するなぞや標準理論のもつパラメータの値を説明する基本理論があるのではないかと
思われています。さらには、重力相互作用やダークマターの起源など
標準模型が対象としてない物理を含むより基本的な理論があるのではないかと
思われています。 一方で、超弦理論は重力相互作用を含む統一理論の有力な候補と考えられています。 超弦理論を4つの相互作用(電磁相互作用、強い相互作用、弱い相互作用、重力相互作用)を 統一的に記述するだけでなく、クォーク・レプトンなどの物質場とヒッグス場のようなスカラー場も すべて統一的に記述するような理論です。 超弦理論の代表的なエネルギースケールは、プランクスケールで、 電弱スケールより17桁も高いエネルギースケールです。 これらのエネルギースケールを結び付けるためには、 超弦理論の立場から低エネルギーの物理はどうなっているかというトップダウン的なアプローチと 様々な実験事実を含め低エネルギーの立場から基本理論はどうなっているべきかというボトムアップ的なアプローチを 相補的に進めていくことが重要です。 超弦理論は、我々の4次元時空意外に6次元(コンパクト)空間を予言します。 そのようなコンパクト空間の存在は初めて聞くと変なように思いますが、 超弦理論が統一理論になるためには重要な存在です。 6次元コンパクト空間の幾何学的性質や構造が粒子の性質を決め、 世代構造や結合の強さなどを決定するからです。 どのようなクラスのコンパクト空間をもつ超弦理論が より現実的な素粒子像を導くか研究を行っています。 宇宙に目をむけると宇宙は謎ばかりです。しかし、本当に超弦理論が 超弦理論が我々の世界のすべてのことを解き明かしてくれるのなら、 宇宙の謎を解明する鍵はすべて超弦理論の中に内在されていることでしょう。 超弦理論を基準に、宇宙のインフレーション機構やダークマター、 その他宇宙論的な研究も進めています。 超弦理論の有効理論は、超重力理論で記述されます。 どのような超重力理論が超弦理論から導出されるかを解析し、 その素粒子現象論的意味や宇宙論的意味を研究し、 検証可能性について研究を進めています。 クォーク・レプトンの世代構造は本当に不思議です。 なぜ3世代なのでしょう ? なぜ質量がこのような大きくかけ離れているのでしょう ? なぜこのような混合をおこしているのでしょう ? これらを説明する何かよいアイデアがあればそれを試し、 検証可能性について解析しています。 また、超弦理論のコンパクト空間の構造と結び付くような 様々な試みの研究を行っています。 |
以下のリンクを参照 http://inspirehep.net/search?ln=ja&p=ea+kobayashi%2C+tatsuo&of=hb&action_search=%E6%A4%9C%E7%B4%A2
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