十勝地方北部の地震活動





この地域では、1988年から群発地震活動が間欠的に発生している。1回目の目立つ活動は、88年から89年にかけて発生した。その後、数は減少したが、体に感じない小さな地震が、散発的に発生している。1995年1月に、再び群発的に地震が発生し始めた。図1は、95年1月から96年11月までの、この地域内で北大が唯一観測している幌加観測点で観測された、この付近で発生した地震の日別の回数である。
この図を見ると、95年1月から2月にかけて数が増加している。1月28日には、この期間最大の364個の地震が観測されている。また、この日には、この期間最大のM3.6の地震も発生している。図2は、この期間に4観測点以上で観測され震源が決定された地震を示し、図3では、経度方向を軸にした時系列分布を示している。
95年1月から96年9月までは、丸山を中心として北西・南東方向を軸として、散発的に地震が発生している。主な地震のメカニズムは、図4の通りである。 一部を除き震源分布と同じ北西・南東方向にP軸をもつ地震が卓越している。

次に、図1を見る。96年9月25日から再び地震が増加し始め、10月22日には、107個の地震を観測した。しかし、図3を見ると分かるように震源が決定できるような地震は、95年1月からの活動に比べると、発生していない。この期間の地震は、ほとんどが、幌加観測点1点でしか観測されていない地震である。
そこで、北大地震センターでは、この地震の震源位置を推定するため、96年10月11日から14日までの4日間、この地域に5台の地震計を設置し観測を行なった。この観測で決定された地震の震源を図5に示す。
この図から分かるように、丸山の南東に震源が集中しているのが分かる。この観測で幌加観測点のデータも使用しているが、このデータから得られた地震のP-S時間は、ほぼ1.4秒である。 図6上では、95年1月から96年11月15日までの、幌加観測点の地震のP-S時間の分布を表している。他の期間とは違い96年9月25日からの地震のP-S時間は、1.4-1.5秒付近に集中しているのが分かる。
この図から推定する限り、臨時観測でのP-S時間とほぼ同じであり、臨時観測で決めた震源位置に9月25日からの地震は、集中しているように思われる。
図6下の図は、同じ期間の幌加観測点で観測された地震の振幅から 決めたM-t図(マグニチュードと時間)である。9月25日からの活動は、マグニチュードが小さかったのが分かる。

1999年の活動