Q and Aのページに戻る

カテゴリー:

地震に関すること 火山に関すること 津波に関すること その他
質問と回答

Q1. 昔、学校で活火山・休火山・死火山と教わった記憶がありますが、最近はそのような分類をしていないと伺いました。何故でしょうか?

A. 以前は火山を3つに分類している時代がありました。現在盛んに噴火を繰り返している火山を活火山(たとえば、桜島)、噴火記録はあるがしばらく活動を休んでいる火山を休火山(たとえば、富士山)、噴火記録がない火山を死火山(たとえば、雌阿寒岳)と分類する考え方でした。ところが、死火山と考えられていた北海道の雌阿寒岳が1955年以降、しばしば噴火を繰り返すなど、この分類では実態にそぐわない事例が出てきました。歴史が短い北海道では、それ以前に活動があっても記録に残されない場合があると、過去の活動を見逃すことになります。そもそも、火山の寿命は数万年から数十万年以上と言われており、近年では詳しい地質調査等によって何千年間も活動休止した後に噴火を再開した事例も報告されるようになりました。こうした状況を踏まえ、火山噴火予知連絡会は平成15年1月に、活火山を『概ね1万年以内に噴火した火山及び現在活発な噴気活動のある火山』と新しく定義しました。この時点で、日本の活火山は108を数えましたが、その後、各地で地質調査が進み、1万年以内に発生した噴火が新たに見つかった火山がいくつか報告されはじめているようです。(防災情報支援室・宮村淳一)