Q17. 6月頃から、北海道北部西岸~石狩・札幌、大雪山系の山々のエリアあたりまでを含む領域で、地震活動が低下しているようにみえました。特に7月からはさらに地震数が低下していて、札幌市周辺などは小さな地震もほとんど起きてないような状態にあるようにみえます。そのような中で、十勝岳の硫黄流動や宗谷での地震が発生しました。 広域的な応力が増加しているのでしょうか?

A. 一般に地震活動は多い状態と少ない状態をランダムに繰り返しています。まったく地震が起きない時期や逆に地震が頻発する時期がランダムに現れます。ご指摘の地震活動の低下も、このようなランダムな変動の一つであり、特に異常な状態ではないと思います。

十勝岳の活動や宗谷地方の地震も偶然時期が近かっただけだと思いますし、広域的な応力増加とも関係ありませんので、どうかご安心ください。

(地震観測研究分野・勝俣啓)