助教授 小亀 一弘

ホームページに戻る

kogame@sci.hokudai.ac.jp


 専門は褐藻カヤモノリ目 Scytosiphonales の分類。二児のパパである。


研究内容:

1.褐藻カヤモノリ目の系統進化学的研究

  カヤモノリ目の種は大型の配偶体と小型の胞子体が異形世代交代を行う.世界中に分布し,普通種が多いが,種数は少ない.このグループの種の形態,生態,地理的分布を調べ,分子系統学的解析を行い,その系統を推定して褐藻の1つの目の進化ストーリーを作っていく.


2.褐藻の大系統の分子系統学的研究

  褐藻には17の目が認められている.形態が単純なことと目間での形態のギャップが大きいため,形態情報からそれらの系統関係を推定するのはむずかしい.分子系統学的研究もまだ少ないため,褐藻の大系統については不確かなことが多い.また,いくつかの目では単系統性が疑わしい状態である.他の藻類と同様に分子系統学的解析による多くの成果が期待される.


3.海藻類の無性生殖個体群と有性生殖個体群の関係に関する研究

  海藻類では無性生殖個体群が多くみられる。しかし、研究例は少なく、無性生殖個体群が有性生殖個体群と同所的に存在するのか異所的に存在するのか、有性生殖個体群と競争関係にあって、有性生殖個体群に不利に働いているのか、何らかの形で有利に働いているのか、無性生殖個体群はどのようにできてくるのかと言ったことはほとんど調べられていない。無性生殖個体群の優勢がしばしばみられることからその進化生物学的影響は小さくないはずである。陸上植物では研究が進んでいるが、海藻類の無性生殖個体群の新しい理解をめざして、分子マーカーを利用しての個体群解析を行っていく。


4.海藻類の単為生殖の意義に関する研究

   同型配偶や異形配偶を行う緑藻や褐藻では培養下で配偶子の単為発生が普通に行われる.しかし,野外で単為発生を観察した例はほとんど無く,単為生殖の意義については単なる推測がなされているだけである.いくつかの海藻で野外実験を行い,海藻類の単為生殖の意義を明らかにしていく.