理学研究科植物標本庫(SAP)

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 標本庫が作られたのは北大理学部が創設された1931年です。当研究室は設立以来標本庫の管理に携わってきました。これまで、おもに海藻類の標本が収集、収容され、北はアリューシャン列島、南はミクロネシア、マレーシアに至る太平洋沿岸に生育する海藻が15万点を超えるさく葉標本及び約8万点の液浸標本として集積されています。標本庫はSAPとして国際的に登録された略号をもつハーバリウムで、下記の特色ある資料を所蔵しています。

1. タイプ標本
 新しい種、あるいは種内分類群(亜種、変種、品種)が記載された場合に、その記載の基になったさく葉標本で、1931年から現在にいたるまでに関係者によって発表された分類群と国内外から寄贈を受けたタイプ標本333点を所蔵しています。

2. 岡村金太郎コレクション
 日本の海藻研究の基礎を築かれた岡村金太郎博士自身の1890-1935年の採集標本を全て所蔵しています。「日本藻類図譜」等で記載された種のタイプ標本(151点)を初め、岡村博士の論文の基になったさく葉標本(総数約30,000点)が含まれます。

3. 日本各地コレクション
 1930年以来日本各地から収集されたタイプ標本以外の標本で、ナンバーリングされたさく葉標本総数62,295点、交換用・公開用さく葉標本約20,000点を所蔵しています。論文の基になった標本が多数含まれています。

4. 外国コレクション
 山田幸男博士が1930-60年にわたって採集した北アメリカ・ヨーロッパ沿岸産さく葉標本及び交換によって得た世界各地のさく葉標本、黒木宗尚が1976年に北アメリカで採集したさく葉標本、吉田忠生が1973年にフランス滞在中に作成した大西洋産さく葉標本、増田道夫が1992-96年にかけて東南アジアの学術調査で採集したさく葉標本及び液浸標本などが含まれています。総数約10,000点。

 これらの標本は学術的価値の高い貴重な標本です。日本国内だけでなく、世界各国から再検討及び近縁種との比較のためなどに借覧の申し込みがあります。学術的価値のある標本はいわば世界的な公共財産であり、どこの標本館でも専任の研究者が責任を持って管理しています。
 当研究室にとっても、当標本庫の標本は、海藻分類学の教育、研究に必要不可欠な資料となっています。