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研究テーマ:海洋性リソスフェアの散乱・減衰特性に関する研究

 近年、地震波の散乱・減衰特性を調べることにより、地殻には短波長の不均質構造が存在することが明らかになってきました。しかし、これらは陸上での観測波形を用いた研究で、海域のデータに関してはほとんど行われてきませんでした。短波長不均質構造は地震活動や火山活動に密接に関連している点で極めて重要です。例えば近年、地震とその破壊核の大きさに相似則が成り立つかどうかが議論になりました。このような破壊核の形成には、応力の不均質や破壊強度不均質が関与しているはずで、これは短波長不均質構造として検出されるでしょう。また、海嶺における火成活動に関連したマグマの貫入によるクラックの発生は、短波長の不均質として検出されるはずです。しかしながら、従来行われてきた屈折法による地下構造の推定では走時データを用いていて、走時には主として相対的に長波長の不均質構造が寄与するので、このような短波長の不均質を検出することはなかなか難しいと考えられます。短波長不均質構造は、散乱波の発生や波の減衰として観測されます。そこで、アレイ解析により後続波群の到来方向やスローネスを求めて、散乱体の分布を推定したり、沈み込む海洋プレート上面に存在するであろう低速度層にトラップされた波を観測して、海洋プレート上面の構造を詳細に推定する研究を始めています。


研究業績等の情報はこちらで閲覧・検索ができます。

論文はこちらでもお読み頂けます。


Nature Communications誌に論文がオンライン掲載されました。

Ocean-bottom and surface seismometers reveal continuous glacial tremor and slip

Evgeny A. Podolskiy, Yoshio Murai, Naoya Kanna & Shin Sugiyama,

Nature Communications volume 12, Article number: 3929 (2021)

内容について、北海道大学からプレスリリースされました。

世界初!海底地震計を使い,氷河流動の検出に成功〜微動を使った新しい氷河観測手法を提案〜

nature podcast にも取り上げられています(28 July 2021 後半


InTechから共著で著書が出版されました。

Seismic Waves - Research and AnalysisEdited by: Masaki Kanao

この中の第10章「Wave Propagation from a Line Source Embedded in a Fault Zone」を執筆しています。


平成23年度東京大学地震研究所共同利用研究集会を開催しました。

「リソスフェアの短波長不均質性のイメージングとモニタリングに関する研究の高度化

‐地殻活動領域の構造特性の時空間変化の解明に向けて‐」

日時:201197日(水)〜8日(木)

場所:東京大学地震研究所2号館第1会議室

講演集(プロシーディングス)はこちらです。


平成22年度東京大学地震研究所共同利用研究集会を開催しました。

「リソスフェアの短波長不均質性のイメージングとモニタリングに関する研究の高度化

‐地震発生帯の構造の時空間変化の解明に向けて‐」

日時:2010914日(火)〜15日(水)

場所:東京大学地震研究所1号館3階 セミナー室A・B

講演集(プロシーディングス)はこちらです。


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Last modified 29/7/2021 maintained by Y.MURAI