つなみ避難サポートプロジェクト

住民参加型の防災集会を開いてみませんか?

つなみ避難サポートプロジェクト(つなサップ)とは?

私たちのグループ(つなサップ)は,北海道大学の地震火山センター科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP)北海道河川財団北海道開発協会の協力のもと,海岸地域にお住まいの方々が津波の怖さを理解して的確な避難行動をとっていただくために,厚岸町,豊頃町,別海町,長万部町,釧路市などで防災集会を開催しております.集会にかかる費用は基本的に私たちが負担します.興味のある自治体や町内会の方がいらっしゃいましたら,左欄のご連絡先(北大:西村)までお気軽にお問い合わせください.

 

つなサップ通信(不定期で発行しています)

    


    

2013年3月01日に No1 を発行しました.pdf版(2.8MB) jpeg版(205KB)
2013年6月10日に No2 を発行しました.pdf版(4.7MB) jpeg版(266KB)

2013年11月1日に No3 を発行しました.pdf版(3.2MB) jpeg版(272KB)
2014年2月14日に No4 を発行しました.pdf版(1.7MB) jpeg版(366KB)
2014年3月31日に No5 を発行しました.pdf版(1.7MB) jpeg版(767KB)

2014年4月20日に No6 を発行しました.pdf版(1.0MB) jpeg版(892KB)

2014年11月25日に No7 を発行しました.pdf版(1.1MB) jpeg版(839KB)

 

どんな集会?

 

2011年11月に釧路市の橋北西部地区で行った例を紹介します.時間は日曜日の午前中.朝9時に開始,お昼過ぎに終わりました.参加者は90人ほどでした.最初に,津波について知っておいてほしいことなどを,2011年3月に起きた東北地震津波の事例などを紹介しながら北海道大学の西村が話し,さらに各家庭や個人の「津波に対する弱さ」をアンケート形式で参加者にその場で書いていただきました.同じ津波でも,知識や心構え,準備などで弱さを軽減できることがあるからです.その後,グループに分かれて,避難所に避難してきた場合に困りそうなことや準備しておいた方がよさそうなことを話し合ってもらいました.また1つのグループは実際に避難食を作ってみました.最後は避難食を食べながらグループで議論した結果を紹介し合い,問題点を明確にしていきました.こうした住民対話型の集会は,一方通行で終わりがちな講演会より有意義だという感想もいただいてます.

 

 

津波に対する弱さ(Vulnerability)とは?

集会の中で参加者にチェックしてもらったアンケート項目の例です.実際にはもっと多くの項目について答えていただきました.当てはまる項目が多い人ほど,津波で被害を受けてしまう危険性が大きく,よって日ごろの準備や対策を進めておいた方がいいということが理解していただけると思います.「ぜい弱性」は地域の弱さと個人(あるいは家庭)の弱さに大別されます.また,ぜい弱性には地理的なもの,年月を経て変化するもの,家族構成で違ってくるもの,心構えで変わるものなど,いくつかの種類があります.集会では,地図やハザードマップを囲んでグループで話し合ってもらいながら参加者に各項目をチェックしてもらい,チェック項目の多い少ないを比べたり,多い人には改善を促したりしています.

  

地域の弱さ

個人の弱さ

□住民情報を把握していない

□津波は自分の町には来ないと思う

□危険箇所を把握していない

□避難所の場所や住環境を知らない

□ハザードマップがない

□家を出るのに時間がかかる

□避難所までの道路が除雪されていない

□酔って寝たら起きない家族がいる

□避難所が寒い

□ペットがいるので逃げにくい

□避難訓練を実施していない

□避難訓練に参加したことがない


住民参加型の津波の防災集会の形式としては,一般には DIG (Disaster Imagination Game) や HUG (Hinanjyo Unei Game) がよくあげられます.DIG は地震や津波発生を想定し,マップをもとに参加者がそれぞれの行動をイメージするための図上訓練です.また HUG は,避難所に避難してきた際に起こりうる事態を想定し,その対策をイメージしたり検討したりするゲーム感覚のトレーニングです.一方,我々の集会は,主に「避難するかどうかの判断」について考えてもらうことを目的としています.津波の防災には DIG や HUG も大いに役に立つと思いますが,行動を起こすための第一歩や普段の心構えが何より大事です.私たちは,この集会の形式をVAG (Vulnerability Awareness Game) と名付けました.様々なタイプのぜい弱性チェックシートを作成し,地域の特性や開催時間に応じて効果的な集会を開催したいと考えています.


NEWS

  • 2014/11/15 釧路市音別町で防災集会を実施(つなサップ通信第7号)
  • 2014/11/1 北海道難病連釧路支部の防災集会で西村が講演
  • 2014/4/5 白糠町で防災集会を実施(つなサップ通信第6号)
  • 2014/3/16 釧路市橋北西部地区で防災集会を実施(つなサップ通信第5号)
  • 2014/2/8 釧路市で防災集会を実施(つなサップ通信第4号)
  • 2013/10/21 長万部町で防災集会を実施(つなサップ通信第3号)
  • 2013/5/25 釧路町で防災集会を実施(つなサップ通信第2号)
  • 2013/1/14 釧路市城山・材木町地区等で防災集会を共催
  • 2013/1/12 釧路市橋南西部地区で防災集会を実施(つなサップ通信第1号)
  • 2012/11/10 釧路市富士見地区で防災集会を共催
  • 2012/11/19-22 「東日本大震災・地方紙7社新聞パネル展」(釧路市)を共催
  • 2012/5/14-18 「東日本大震災・地方紙7社新聞パネル展」(釧路市)を共催
  • 2012/4/1 規約制定
  • 2012/3/24 釧路市益浦地区で防災集会を実施
  • 2011/11/13 釧路市橋北地区で防災集会を実施
  • 2011/7/10 北海道河川財団の助成金で活動を開始
  • 2010/11/14 釧路市橋北地区で防災フォーラム(講演会)を実施
  • 2010/8/20 アンケート結果を地域に説明
  • 2010/4/8-12 アンケート調査実施(道内8地区)
  • 2009/11/28 釧路市大楽毛地区で防災集会を実施
  • 2008/11/30 別海町尾岱沼地区で防災集会を実施
  • 2008/11/29 別海町本別海地区で防災集会を実施
  • 2008/6/15 豊頃町大津地区で防災集会を実施
  • 2008/2/3 厚岸町門静地区で防災集会を実施