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CLIVAR(クライバー)は,世界気候研究計画(World Climate Research Programme, WCRP)の 4つのコアプロジェクトの一つである. CLIVARは2015年より第二期に入り,その正式名称Climate and Ocean-Variability, Predictability and Change (気候と海洋-変動・予測可能性・変化研究計画)となった. 気候研究では主に上下両方向への動きをvariability(変動), 一方向に変わるだけなのをchange(変化)とよび, それぞれ自然な気候変動と人為起源の気候変化におおむね対応する.

第二期CLIVARのミッションは,海洋‐大気結合系の力学,相互作用, 予測可能性を理解することである. そのために,CLIVARは地球の気候システムにおける変化の観測,解析,予測を促進し(facilitate), 気候の変動,力学,予測可能性,そして変化のより良い理解を可能にして, 私たちが住む社会と環境に利益をもたらす. より具体的には,海洋 - 大気結合システムのダイナミクスを記述し理解するとともに, 季節・経年・10年・100年規模の気候に変動・変化・予測可能性をもたらす過程を特定するべく, 観測データの収集と解析そして結合気候システムにおける数値モデルの開発とその適用を, 他の気候研究および観測活動と連携して実施する.

なお,第一期のCLIVARの正式名称は,Climate Variability and Change (気候変動及び予測可能性研究計画)であり,1995年には科学計画が、 1998年には実施計画が策定され、2013年までの15年計画で発足した. 成功に終わった熱帯海洋・全球大気計画(TOGA =Tropical Ocean Global Atmosphere(1985‐1994)) の知見を基にさらに研究を前進させ, また世界海洋循環実験計画(WOCE = World Ocean Circulation Experiment(1990‐2002))に より取り組まれた研究を拡張している.