細胞間コミュニケーションの論文がJPR最優秀論文賞に!

M. Kitagawa, T. Fujita: Quantitative imaging of directional transport through plasmodesmata in moss protonemata via single-cell photoconversion of Dendra2. J. Plant Res. 126:577–585.

日本語要旨英語原著論文

が、日本植物学会が発行する国際学術誌Journal of Plant Research (JPR)の2014年度のBest Paper賞の受賞論文に輝きました

植物は、動物とは異なり神経系を持ちません。細胞間のコミュニケーションがどのように行われているのかは、まだ多くの謎が残されています。北川君(現、理化学研究所基礎科学特別研究員)は、細胞が露出しているヒメツリガネゴケの原糸体は、細胞間コミュニケーションの研究がしやすいに違いないと考え、光変換型の蛍光タンパク質とin vivo 定量解析を組合せることで、原形質連絡を介した高分子の細胞間移動の可視化に成功しました。

本論文ではこのような実験系の確立とそれにより得られた基部側から先端側へと指向性のある高分子移動を見出したことを報告しています。

JPR誌は2009年には「ここ100年で最も影響力のあった生物・医学雑誌トップ100」に選ばれるなど歴史ある質の高い国際誌であり、このような名誉ある賞をいただけたことに大変喜びを感じているとともに、深く感謝の気持ちを申し上げたいと思っております。またこれを出発点としてさらに植物の細胞間コミュニケーションの謎の解明に一同ひたむきに努力を続けていきたいとの思いを新たにしているところです。

戸部会長より表彰をうける北川君

戸部博会長より表彰をうける北川宗典君

トロフィーと表彰状を手にお祝いです

トロフィーと表彰状を手に仲間とお祝いです