IL-CREES

International Laboratory for Coral Reef Environmental Earth Sciences 

日本学術振興会 頭脳循環を加速する若手研究者戦略的海外派遣プログラム 採択事業

国際サンゴ礁地球環境学ラボラトリー

 
 

北海道大学大学院理学研究院では「複合的なアプローチによる生物源炭酸塩骨格を用いた地球環境変動の解明」を研究課題として平成23年度 日本学術振興会 頭脳循環を加速する若手研究者戦略的海外派遣プログラムに採択されました。


 近年の地球規模の温暖化や海洋酸性化に伴って、将来の気候システムや環境変動に対する生物の応答を正しく評価することは、我が国のみならず世界共通の課題となっています。 サンゴや二枚貝などの海洋生物の殻には、生息期間中の環境変動と生物の応答が記録されてます。近年の生物殻の化学分析手法の劇的な発展に伴い、過去数百年間の環境変動を数日から一週間の時間解像度で復元することが可能となり、その研究成果は将来の気候変動予測の基盤的知見とされるようになってきました。 本事業では、世界でこの分野をリードしている国内外の若手研究者を中心に協同し、国際的なネットワークの構築と国際共同研究を推進することを目的としています。


 本事業では国内外の一線の研究者・研究機関でこれまで個別に行われてきた技術開発や手法の長所を取り入れ、異なる研究調査対象地域で得られる試料や情報を共有化することで本研究課題を遂行します。これまで北海道大学および東京大学において行われてきた当該分野の技術、デポジトリーと、同じく世界第一線の水準にある4つの海外研究機関の分析技術をシームレスに活用する総合共同分析システムを構築し、諸問題の包括的な解決を目指します。また、当該分野の次世代を担う若手研究者・大学院生を海外研究機関に派遣し、次世代の国際共同研究ネットワークを構築します。本事業で派遣される若手研究者は、それぞれの派遣先で先端研究分析の技術を学ぶことはもとより、国境を越えた研究ネットワークを用いた国際共同の必要性を理解し、次世代の国際研究組織を組織し牽引するリーダー的な人材となることが期待されます。






 

本事業について

北海道大学大学院理学研究院 渡邊 剛